「松島湾の漁師は島に船をつけて昼飯食べたりするのが当たり前だった。それをお客さんとやろうと思ったのが始まり」。海の男という言葉がよく似合う、船長の櫻井さんは、そう言って豪快に笑います。ハーバーハウスかなめでは、そんな櫻井船長と一緒に、漁業体験やマリンスポーツを体験できます。
プランは季節によって多様。船釣り、ワカメ収穫体験、バナナボート。伝統漁業である追い込み漁の体験や、無人島で海水浴、筏(いかだ)の上でバーべキューやかき鍋まで!
「松島は伊達家が舟遊びに来た場所。景色も環境も良いから、遊び方がたくさんあるんだ」
時間に合わせてプランを選んだら、漁船で湾に出発!大型船と違い、島肌に触れられるほど近くに船を寄せてくれます。
「お殿様は島肌の模様や松のかたちをじっくり眺めたそうです。松の木を一本ずつ観て、島をじっくりと眺める。それが本当の島巡りなんです」
島巡りでは、伊達政宗(だて・まさむね)公がお月見をしたと伝わる小島「在城島(ざいじょうじま)」に上陸することもできます。「この凹みは政宗公が昇りやすいように削った階段だと思われます。上に登れば、政宗公と同じ景色を見ることができるんですよ」。
櫻井船長は、体験を通じて生きる力を身につけて欲しいと言います。
「追い込み漁は松島湾の入り組んだ地形があるからできるし、ワカメの養殖体験も波が穏やかだからできること。ただ体験したり見るだけでなく、地形や潮の満ち引き、風の流れとか、海から学べることを覚えていって欲しいです」
湾をフィールドに遊び、学び、歴史や文化に触れながら『生きる力』を身につける。そんな体験が松島湾にはあります。